『トゥルー・ラブストーリー』シリーズは、1990年代後半から2000年代初頭にかけて展開された、恋愛シミュレーションゲームの金字塔的シリーズです。第1作は1996年12月13日にアスキーからPlayStationで発売され、その後PlayStation 2へとプラットフォームを移しながら、ファンディスクを含めて計6作品がリリースされました。
本シリーズ最大の発明にして代名詞と言えるのが「下校会話システム」です。当時の恋愛ゲームの主流だった「勉強や運動でパラメータを上げてヒロインに認めてもらう」というスタイルを廃し、**「放課後、気になるあの子と一緒に帰る」**という一点にゲームプレイを集約させました。プレイヤーは学校生活の中でヒロインと遭遇して親しくなり、下校に誘い、帰り道の会話で話題を選んで盛り上げ、最終的に「今度の日曜日、空いてる?」とデートの約束を取り付けます。この「日常のコミュニケーション」を積み重ねていくリアリティが、多くのプレイヤーの心を掴みました。
ナンバリングタイトル以外にも、1999年11月25年には『トゥルーラブストーリー・ファンディスク』が発売されています。これはシリーズのファンに向けたバラエティソフトで、ヒロインたちと遊べるミニゲームや、高山箕犀による美麗なイラストを閲覧できる画像集を収録しています。さらにPocketStationに対応しており、外出先でヒロインとミニゲームを楽しんだり、時計機能として利用したりすることが可能でした。
本シリーズは、後に『キミキス』や『アマガミ』を生み出すことになるプロデューサー・杉山イチロウと、キャラクターデザイナー・高山箕犀(たかやま きさい)の原点でもあります。特に高山箕犀が描く、健康的で少しフェティッシュな魅力を持つヒロインたちはシリーズの象徴となり、第1作の「転校するまでの1ヶ月間」、第2作の「姉」、第3作の「妹」といった要素を取り入れながら、甘酸っぱくも切ない青春の1ページを描き続けました。
本シリーズのキャラクターデザインを担当した高山箕犀は、後にエンターブレインから発売される『キミキス』『アマガミ』でもメインデザイナーを務め、その系譜は現在も受け継がれています。特に『アマガミ』は、本シリーズの遺伝子を色濃く残す精神的続編として、今なお絶大な人気を誇ります。













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