『F1キャリアチャレンジ』、2003年7月17日にエレクトロニック・アーツから発売されたPlayStation 2対応のF1レーシングゲーム。1999年から2002年までの4シーズンにわたる膨大なデータを収録し、一人のドライバーとしてF1の世界で成り上がっていく過程を追体験できる、キャリアシミュレーション要素の強い作品となっています。

本作のメインとなる「キャリアモード」では、プレイヤーは新人ドライバーとしてF1の門を叩き、ライセンス取得のためのテスト走行からキャリアをスタートさせます。最初は下位チームのシートを獲得し、実戦で結果を残して評価を高めることで、より速いマシンを持つ上位チームへの移籍が可能となります。4年間のシーズン進行に合わせて、チームの勢力図やレギュレーションの変化、そしてマシンの技術的な進化がリアルタイムで反映されていきます。

収録されているデータはFIA公認の実名データであり、ミハエル・シューマッハやミカ・ハッキネン、佐藤琢磨といった当時のスター選手たちがライバルとして立ちはだかります。また、単にレースで速く走るだけでなく、ピットクルーやエンジニアとの連携、マシンのセッティング開発といったチーム運営に関わる要素も再現されており、ドライバーを取り巻く環境そのものをシミュレートしています。

単年度の切り取りではなく、4年間という長期的なスパンで自身のキャリアを築き上げる構成。弱小チームでの苦闘から表彰台の常連へと成長していく、レーサーとしてのサクセスストーリーを味わえる一作です。

本作は、世界最高峰の自動車レース「FIA Formula 1 World Championship（F1世界選手権）」を題材にしています。特に本作が収録している1999年から2002年は、ミハエル・シューマッハ率いるフェラーリの黄金期が始まりつつある時代であり、V10エンジンの咆哮がサーキットに響き渡っていた、多くのファンにとって記憶に残るシーズンです。

F1キャリアチャレンジ