『FISH EYES 3 〜記憶の破片たち〜』は、都会の喧騒に疲れた青年となり、美しい自然の中で魚釣りを通じて心を癒やすフィッシング・アドベンチャーゲーム。2003年6月26日にマーベラスインタラクティブからプレイステーション2で発売され、シリーズの特徴である「リアルな釣り」に「物語」と「生活」の要素を融合させた意欲作です。

本作の舞台は、主人公が少年時代を過ごした思い出の湖畔にあるロッジです。プレイヤーは友人から留守番を頼まれたこの場所で、愛犬のラブラドール・レトリバーと共に自給自足の生活を送ります。従来のシリーズとは異なり、釣り場が完全な3Dフィールドで構築されており、プレイヤー自身が森の中を歩き回ってポイントを探すことができます。時間や天候の変化はもちろん、虫の音や水音といった環境音も「ドルビープロロジックII」によるサラウンドで表現され、圧倒的な臨場感の中でスローライフを満喫できます。

釣りのシステムは、魚との知恵比べを楽しむリアル志向を継承しつつ、ストーリーを進めるための「課題」をクリアしていく形式になっています。釣った魚を水槽で飼育できる要素も健在ですが、本作ではストーリー性を重視した結果、釣り場は淡水(湖や渓流)のみに絞られています。

『FISH EYES 3 〜記憶の破片たち〜』はゲームオリジナルの作品です。特定の原作はありませんが、美しい大自然の中での孤独な生活と、釣りを通じた自己回復というテーマは、ヒーリングソフトとしての完成度を高めています。

FISH EYES 3(ゲーム)