『ファンタスティックフォーチュン2』は、3人の主人公の視点から異世界での恋と冒険を描く女性向け恋愛シミュレーションゲームです。オリジナル版は2003年6月26日にジェネックスからPlayStation 2用ソフトとして発売されました。前作『ファンタスティックフォーチュン』のシステムを継承しつつ、キャラクターデザインにゆうきあずさ氏を起用し、より深みのある群像劇へと進化しています。
本作の舞台は、魔法と科学が共存する海洋惑星「アロランディア」です。プレイヤーは、記憶喪失の少女「マリン」、由緒ある魔法使いの家系の「アクア」、そして異世界からトリップしてきた女子高生「葵」の3人から主人公を選択します。選んだ主人公によって物語の視点や攻略対象との関係性がガラリと変わるのが最大の特徴です。ある主人公では見えなかった事実が、別の主人公のルートで判明するなど、多角的に物語を楽しむことができます。
ゲームシステムは、1週間のスケジュールを決定してパラメーターを上げる育成パートと、マップ移動や会話を行うアドベンチャーパートで構成されています。育成によって発生するイベントが変化し、最終的に意中の相手とのエンディングを目指します。後に、新キャラクターやシナリオを追加した完全版『ファンタスティックフォーチュン2☆☆☆(トリプルスター)』もPCおよびPS2で発売され、ファンからの根強い支持を受けています。
評価のポイントは、単なる恋愛ゲームに留まらない骨太なストーリーと、3人の主人公それぞれの個性が際立っている点です。「誰を選んでも正解」と思わせるほど各ルートの完成度が高く、友情イベントも充実しています。一方で、パラメーター上げの作業が単調になりがちで、周回プレイには根気が必要という側面もありますが、それを補って余りある世界観の魅力があります。
タイトルの「フォーチュン(運命・占い)」が示す通り、本作では運命的な出会いや神秘的な要素が物語の鍵を握ります。日々の生活の中で迷いが生じたとき、美しいタロットカードを引いて自分自身と向き合う時間は、ゲーム内の魔法使いのような神秘的な体験をもたらしてくれます。実用的な占いツールとしてだけでなく、アート作品として眺めるだけでも心の保養になります。













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