『アルゴスの戦士』は、2002年12月5日にPlayStation 2向けに発売されたアクションアドベンチャーゲームであり、1986年のアーケード版『Rygar』をベースにしたリメイク作品です。開発はテクモが担当し、PS2版では3Dグラフィックと神話的世界観を融合させた構成が特徴です。発売後には、グラフィックやBGMの完成度が高く評価される一方、ストーリーの整合性やボリューム不足が議論を呼びました。2008年にはWii向けに『マッスルインパクト』として移植されましたが、内容はほぼ同一であり、パッケージデザインのみが変更されたことから「新作に見せかけた移植」として批判も受けました。

プレイヤーは記憶喪失の戦士ゼーンとして、神具「ディスカーマー」を駆使しながら、ティターンの魔女エキドナや支配者クロノスとの戦いに挑みます。ディスカーマーは鎖付きの円形盾であり、遠距離攻撃や敵の引き寄せ、地形操作など多彩な用途に対応します。加えて、ディスカーマーの種類(冥・天・海)によって攻撃範囲やモーションが異なり、戦況に応じた切り替えが求められます。

戦闘では、敵を打ち上げてからの連続攻撃や、召喚獣による特殊技を駆使して攻略します。召喚獣はディスカーマーの種類と消費ゲージ「イコル」によって変化し、無敵時間や敵の行動中断などの効果を発揮します。その過程で、プレイヤーはギリシャ神話をモチーフとした空中都市や神殿を探索し、封印解除や石版収集などのギミックを攻略します。

物語は、ゼーンの出生の秘密や王国の崩壊、母エキドナとの再会などを軸に展開されますが、説明不足や急展開が多く、石版や手紙による補完が必要です。加えて、クリア後には「ピザーマモード」が解禁され、ゼーンがピザ配達員として30分以内に届けるというパロディ展開が楽しめます。ディスカーマーがピザや寿司に変化するなど、ユニークな演出が施されています。