『テクニクビート』は、広がる波紋と同期して音を奏でる、共感覚的な体験を描いたリズムアクションゲーム。2002年11月07日にアリカからプレイステーション2で発売されました。本作は、2001年に発売された『テクニクティクス』の続編にあたり、アーケードでの稼働を経てシステムを洗練させた決定版とも言える内容です。クラブのようなスタイリッシュな空間に広がる「波紋」を視覚的なガイドとし、プレイヤーキャラクターがそのリズムの中に飛び込んで音を紡ぐという、従来にない身体性を伴う音楽ゲームとして進化を遂げました。

ゲームプレイの基本は、画面上のマーカーから広がる「波紋(リング)」が外枠と重なる瞬間にボタンを押して音を鳴らすことです。一般的な音楽ゲームと大きく異なるのは、プレイヤー自身がキャラクターを操作してフィールド上を走り回り、アクティブにマーカーへ接触しなければならない点です。本作では、離れた場所にあるマーカーをあらかじめ起動しておく「予約」システムや、広範囲のマーカーを一気に演奏する「スーパーアクション」といった新要素が追加されました。これにより、単に譜面をなぞるだけでなく、自ら音の配置を最適化し、効率的な演奏ルートを構築するパズル的な戦略性が生まれています。

本作の最大の特徴は、アリカのサウンドチーム「スーパースィープ」による重厚なクラブサウンドと、ナムコの名作ゲーム音楽の大胆なリミックスです。『マッピー』や『ディグダグ』、『リッジレーサー』といった往年の名曲が、ハードなテクノやトランスへと変貌を遂げて収録されています。ドット絵のキャラクターたちが3D空間で踊り、光と音が連鎖していく高揚感は、まさにデジタル空間で行われるライブパフォーマンスのような一体感を実現しました。

開発元のアリカは、『ストリートファイターEX』シリーズなどで知られるメーカーですが、そのサウンドチームはゲーム音楽ファンの間で絶大な支持を得ています。本作でフィーチャーされている「テクノ」という音楽ジャンルは、シンセサイザーなどの電子楽器を駆使した無機質かつ反復的なビートが特徴です。その歴史や名盤を知ることで、ゲーム内の楽曲が持つ文脈をより深く理解することができます。

テクノ・デフィニティブ (書籍)

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