『スーパーロボット大戦IMPACT』は、2002年3月28日にPlayStation 2用ソフトとしてバンプレストより発売されたシミュレーションRPGであり、ワンダースワンカラーで展開された『スーパーロボット大戦COMPACT2』三部作を再構成したリメイク作品です。本作は、1本のゲーム内に3部構成のシナリオを統合し、さらに演出・システムの両面を大幅に強化。全101話というシリーズ最大級のボリュームを誇り、スパロボ史上でも屈指の長編作品として知られています。
物語の中心を担うのは、オリジナルキャラクターのキョウスケ・ナンブとエクセレン・ブロウニングのコンビ。彼らの搭乗機「アルトアイゼン」「ヴァイスリッター」はその個性的なデザインと性能により高い人気を誇り、以降のOGシリーズにおける主役格へと躍進するきっかけともなりました。シナリオでは、『Gガンダム』『電童』『ナデシコ』など個性の強い参戦作品同士が共鳴しあい、原作要素とオリジナル展開を織り交ぜた濃密なクロスオーバーが展開されます。
ゲームシステムには、ユニットの地形適応やEN(エネルギー)管理、修理・補給機能など戦略性を高める要素が多数導入され、特に命中・回避の難しさや地形補正の影響が顕著であることから、「高難易度スパロボ」の代表格としても語られることが多い作品です。また、PlayStation 2初期の性能を活かした戦闘アニメーションの滑らかさと演出力も大きな話題を呼び、シリーズ全体の表現力の進化を強く印象づける一作となりました。
登場するオリジナル敵勢力「シャドウミラー」の設定は後のOGシリーズに継承され、スパロボオリジナル世界観の中核として長く影響を残しています。
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