『暴れん坊プリンセス』は、破天荒な王女が「正義の味方チーム」を結成し、王国の平和を守るために奮闘する痛快娯楽RPG。2001年11月29日にESPからPlayStation 2で発売され、シナリオに桝田省治氏、キャラクターデザインに桜瀬琥姫氏を起用したメディアミックス作品として展開されました。
物語の舞台は、平和なシルバーベル王国。主人公である王女ルージュは、王家に伝わる強大な「竜の力」を受け継ぎますが、その力は感情の制御を失うと暴走し、世界を滅ぼしかねない危険なものでした。ルージュは自身が立派な女王であることを証明するため、幼馴染の聖騎士シオンと共に、人間に憑依して悪事を働く魔物たちを成敗する世直しの旅を始めます。
ゲームシステムは従来のRPGとは一線を画しており、雑魚敵とのエンカウントや経験値稼ぎのためのレベル上げが存在しない点が特徴です。キャラクターの強さは、アドベンチャーパートでの会話の選択肢や行動によって変動する「やる気（士気）」によって決定されます。プレイヤーの選択によってパーティメンバーの戦力がリアルタイムに変化するため、物語への没入感と戦略的なリソース管理が同時に求められる設計となっています。
戦闘シーンでは、属性の相性を重視したコマンドバトルが展開されます。攻撃の属性をぶつけて相殺させるなど、読み合いの要素が強いシステムです。アニメーションを多用した演出や、三石琴乃氏や関智一氏をはじめとする豪華声優陣によるフルボイスの掛け合いが、コメディタッチでテンポの良い物語を構築しています。
『暴れん坊プリンセス』は、角川書店とESPが主導したメディアミックスプロジェクトの核として制作されたオリジナルタイトルです。ゲーム発売と同時期にスニーカー文庫から小説版が刊行されたほか、ラジオドラマやコミカライズなど、多角的な展開が行われました。
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