『Rez』は、2001年11月22日にセガからPlayStation 2およびドリームキャスト向けに発売された、音楽と映像が融合するレール型3Dシューティングゲームです。プロデューサーは水口哲也氏で、開発はユナイテッド・ゲーム・アーティスツが担当しました。
プレイヤーは電脳空間に侵入し、情報過多でスリープ状態に陥った人工知能「eden」を再起動させるため、ウイルスを撃退していきます。敵をロックオンしてレーザーを発射するというシンプルな操作ながら、撃破音がBGMと連動してリズムを刻み、プレイそのものが音楽体験になる設計です。ステージが進むごとに音楽と映像が変化し、プレイヤーの操作とシンクロすることで“共感覚”を疑似体験できるのが最大の魅力です。
PS2版では、音楽に合わせて振動する専用周辺機器「トランスバイブレーター」に対応しており、視覚・聴覚・触覚の三位一体による没入感が追求されています。ステージ構成は古代文明をモチーフにしたものが多く、アーティストにはケン・イシイやColdcutなど、国内外のテクノ系音楽家が参加しています。
この作品は、シューティングゲームの枠を超えた“体験型アート”として評価され、後に『Rez HD』『Rez Infinite』などの派生作も登場しました。PS2版とDC版は基本的な内容は同一ですが、PS2版はトランスバイブレーター対応や後の廉価版展開などでより広く知られています。
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