『プロ野球JAPAN2001』は、2001年11月8日にコナミからPlayStation 2向けに発売されたリアル志向のプロ野球ゲームです。『実況パワフルプロ野球』シリーズで知られるダイヤモンドヘッド(現・パワプロプロダクション)が開発を担当しており、パワプロの操作感を基盤にしつつも、グラフィックや演出を現実路線に振り切った“リアル版パワプロ”的な一本となっています。

ゲームモードはペナントを中心に、オープン戦やキャンプ、選手名鑑、記録集といったモードを収録。特に「プロ野球記録集」では、2000年から2001年前半までの詳細な成績が閲覧可能で、打率、防御率といった基本指標だけでなく、盗塁阻止率、併殺打率、月間MVPといったマニアックなデータも含まれ、データベース的な価値も持っています。

プレイ感は3ボタン式の投打操作が軸となっており、初心者でも慣れやすい一方で、上級者には読み合いやタイミング調整などの手応えもありました。実況は日本テレビの河村亮アナウンサーが担当し、解説には堀内恒夫、中畑清の両氏を起用。テレビ中継さながらの臨場感ある試合進行を楽しめます。

当時のプロ野球では、セ・リーグはヤクルトスワローズが、パ・リーグは大阪近鉄バファローズが優勝し、日本シリーズではヤクルトが近鉄を破って5年ぶりの日本一に輝きました。イチローは前年オフにメジャー移籍を果たしており、ゲームには登場しませんが、記録集では彼の2000年までの成績を確認できます。

育成やトレードなどGM的な要素は搭載されておらず、あくまで純粋に“試合を楽しむ”ための構成ですが、完成度の高い演出と成績データの充実により、野球ファンにとって資料性とプレイの両面から価値ある一本となっています。