『シャドウ オブ メモリーズ』は、死の運命に抗う主人公が時空を超えて真相を探る、異色のタイムトラベル型アドベンチャーゲームです。

プレイヤーは、突如殺害された青年「アイク・カッシュ」となり、謎の存在ホムンクルスから“転送機”を受け取って過去へと旅立ちます。目的は、自分が死ぬ運命を回避すること。1580年、1900年、1980年、そして現代を行き来しながら、街の人々との会話やアイテムの使い方を通じて、死の原因を突き止めていきます。過去の行動が現在に影響を与える設計や、タイムパラドックスによるゲームオーバーなど、時間操作を軸にした緻密なシステムが特徴です。

物語は8つのチャプターとプロローグで構成され、選択や行動によってエンディングが分岐。全エンディングを達成するとEXTRAシナリオが解禁され、アイク自身が運命を知った状態で物語が始まるというメタ的展開も用意されています。街の風景は時代ごとに色調が変化し、モノクロームやセピアで描かれる過去の世界が幻想的な雰囲気を醸し出します。直木賞作家・宮部みゆき氏が絶賛したことでも知られ、静かながら深い没入感を持つ作品として語り継がれています。