『最強 東大将棋』シリーズは、東京大学の学生チームが開発し、世界コンピュータ将棋選手権で優勝を飾った思考エンジンを搭載する本格将棋シミュレーション。
2000年12月7日に毎日コミュニケーションズからPlayStation 2で『東大将棋 四間飛車道場』が発売され、以降、ナンバリングタイトルや特定の戦法に特化した多くの作品が同ハードにて展開されました。

思考エンジンの核心には、東京大学大学院の学生らが中心となって開発した「IS将棋(Information Science Shogi)」を採用しています。PlayStation 2の演算能力を最大限に活用し、水平線効果(無駄な王手による延命)を排除した緻密な読みを実現しました。アマチュア有段者でも容易には勝てない本格的な棋力と、人間らしい柔軟な指し回しを両立させたことで、多くの将棋ファンから絶大な信頼を獲得しています。

シリーズは単なる対局ソフトにとどまらず、プレイヤーの習熟度や目的に合わせた専門的なラインナップが特徴です。特定の戦型を深く掘り下げる『四間飛車道場』や、定跡の研究に特化した『定跡道場 完結編』、そして性能をバランスよくまとめた『スペシャル』シリーズなど、目的に応じた多様な選択肢を提供しました。特に後期の『2004 / 6』などの作品では、180万手におよぶ膨大な定跡データベースを備え、プロの対局における主要な戦術をほぼ網羅しています。

学習・解析機能もシリーズを追うごとに進化を遂げ、自身の指し手を客観的に振り返るための「形勢判断グラフ」や、コンピュータによる「読み筋」の提示、悪手の指摘といった検討モードが充実しました。さらにはコンピュータが自動で詰将棋の問題を作成する「詰将棋マシン」機能や、実名の女流棋士が対局を盛り上げる演出など、家庭用ゲーム機ならではの遊びやすさと高度な研究環境が並立しています。

徹底したリアリズムと、世界選手権で鍛え抜かれたロジックが融合した本作は、コンピュータ将棋が「娯楽」から「棋力を高めるための最良のパートナー」へと進化したことを象徴するシリーズです。初心者から高段者まで、あらゆるレベルの将棋ファンが自らの力を試し、上達の足掛かりにできる本格的な将棋環境を構築しました。

『最強 東大将棋』シリーズは、東京大学の学生や研究有志によって開発された将棋プログラムを原点にしています。コンピュータがプロ棋士の思考に肉薄し始めた時期を象徴する作品であり、高い演算能力を一般の将棋ファンへ開放する実戦的なツールとして支持されました。

最強 東大将棋

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