『実況パワフルプロ野球7』は、2000年7月6日にコナミからPlayStation 2向けに発売されたプロ野球ゲームで、シリーズ初のPS2作品です。フルポリゴンによる滑らかなグラフィック表現が導入され、以降のシリーズの基盤となるデザインや演出が確立された記念碑的なタイトルです。
本作の最大の特徴は、サクセスモードが『パワプロ4』以来となるプロ野球編に回帰した点で、プレイヤーは実在12球団の二軍選手としてスタートし、3年以内に一軍レギュラーを目指します。球団ごとに異なるオリジナルキャラクターやイベントが用意されており、猪狩守・進兄弟、神童裕二郎、早川あおい、姫野カレンなど、後のシリーズでもおなじみとなるキャラクターたちが初登場したのも本作です。
また、練習とアイテムを組み合わせて「特訓」を行うシステムや、球団ごとに異なる経験点の傾向、試合での評価による昇格・降格など、育成の自由度と戦略性が大きく向上しました。一方で、グラフィックの粗さや試合操作の難しさ、球団による育成効率の差なども指摘されましたが、シリーズファンからは「プロ野球のリアルな世界観を体験できる作品」として高く評価されています。
なお、2000年のプロ野球では、セ・リーグは読売ジャイアンツ、パ・リーグは福岡ダイエーホークスが優勝。松井秀喜や松坂大輔らが活躍した年でもあり、本作の選手データにもその影響が色濃く反映されています。
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