『デジタルえほん Vol.1 いまどきの ももたろう』は、誰もが知る日本の昔話を2000年代初頭の現代風(当時の「いまどき」)に大胆アレンジしたデジタル絵本ソフト。2002年09月12日にスマイルソフトからプレイステーションで発売されました。本作は、古典的な物語の教訓やあらすじを残しつつ、登場人物の性格や設定に当時の若者文化や現代的なガジェットを取り入れたパロディ作品として構成されています。「むかしむかし」ではなく「今の時代」を舞台にしたかのような、少しひねくれたユーモア溢れる世界観が展開されます。

ゲームプレイは、コントローラーを使ってページをめくり、絵と文章を楽しむオーソドックスなスタイルを採用しています。プロのナレーターによる朗読音声が収録されており、文字を読むのが苦手な子供でもアニメーションを見る感覚で物語を追うことが可能です。また、自動でページが進行する「オートプレイ機能」や、特定のシーンでキャラクターの反応が変わるインタラクティブな要素も搭載されており、単なる静止画の紙芝居とは異なるデジタルならではの演出が盛り込まれています。

本作の特徴は、シリーズとして同日に5作品(かぐやひめ、さるかに、はなさかじいさん、うらしまたろう)が一挙に発売された点にあります。それぞれが「いまどきの」という冠を掲げ、伝統的な昔話を現代的な視点で再解釈するというコンセプトで統一されています。教育的な側面を持ちつつも、大人が見れば当時の風俗や流行を反映したネタに懐かしさや可笑しさを感じられる、一風変わったバラエティソフトとなっています。

スマイルソフトは、プレイステーション末期に低価格でバラエティ豊かなソフトを供給したメーカーです。本作のようなデジタル絵本やテーブルゲームなど、ライトユーザー向けのタイトルを数多く手掛けました。「桃太郎」は日本で最も有名な昔話の一つであり、そのバリエーションは無数に存在します。芥川龍之介などの文豪も独自解釈の「桃太郎」を執筆しており、それらを読み比べることで、物語が持つ多面的な面白さを再発見することができます。

桃太郎 (芥川龍之介)

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