『爆烈サッカー』は、2002年7月25日にテクモよりPlayStation専用ソフトとして発売されたスポーツアクションゲーム。 サッカーを題材にしながらもリアル志向ではなく、各国代表が必殺技を繰り出す漫画的表現を前面に押し出した作品です。フィールドにエッフェル塔や万里の長城が出現するなど、現実ではあり得ない演出を盛り込み、派手で痛快なプレイ感覚を楽しめるスタイルとなっています。

物語性は薄く、基本は国別対抗戦を軸としたアクションサッカー。2002年ワールドカップ直後の発売であり、出場32か国に加えオランダやユーゴスラビアなど隠しチームも登場します。さらに映画『少林サッカー』とのタイアップにより、香港代表として少林チームが参戦する特別仕様も用意されました。

ゲームモードは「ワールドカップモード」「トーナメント」「リーグ戦」の3種類。試合中はゲージを溜めることで必殺技を発動でき、各国固有の技や有名選手専用の超必殺技を含め100種類以上が用意されています。必殺技はドリブル中に氷を張り巡らせたり、ATフィールドを展開したりと多彩で、成功すれば確実に得点につながる派手な演出が特徴です。

操作はシンプルで、ダイレクトプレイや連携プレイが容易に決まる爽快感があり、子供から大人まで楽しめる仕様となっています。リアルな戦術や選手パラメータよりも、ゲームならではの豪快さを重視した設計で、サッカーゲームの中でも異色の存在となっています。

『爆烈サッカー』は完全オリジナルの家庭用ゲームとして開発され、テクモが過去に手掛けた『テクモワールドカップ’98』の流れを継ぐ作品です。従来のリアル系サッカーゲームとは一線を画し、漫画的必殺技を全面に押し出すことで、映画『少林サッカー』の世界観ともリンクしたユニークなタイトルとなっています。

爆烈サッカー(PlayStation)