『スパイダーマン』(Spider-Man)は、マーベル・コミックの同名ヒーローを題材としたPlayStation用アクションアドベンチャーゲームであり、2000年に北米で初登場し、日本では2001年に発売されました。本作は、Neversoftが開発した『Tony Hawk’s Pro Skater』のゲームエンジンをベースに構築されており、壁や天井の移動、ウェブスイング、敵の拘束など、スパイダーマンの能力を多角的に再現する設計が採用されています。

ゲームのストーリーは、偽スパイダーマンによる犯罪行為により濡れ衣を着せられた主人公が、自身の潔白を証明しながら、ドクター・オクトパスとカーネイジによるシンビオート侵略計画を阻止するという構成です。登場ヴィランにはヴェノム、ミステリオ、ライノ、スコーピオンなどが含まれ、終盤ではカーネイジとドクター・オクトパスが融合した「モンスター・オック」が登場します。これにより、原作ファンにとっても新鮮な展開が用意されています。

プレイヤーはステージごとに異なる目的を達成しながら進行し、ウェブカートリッジを使った攻撃や特殊能力の活用が求められます。また、隠しコスチュームやコミック収集要素も実装されており、リプレイ性を高める設計が施されています。ナレーションにはスタン・リーが起用されており、演出面でもマーベル世界との親和性が強調されています。

日本版はサクセスより発売され、音声・字幕ともにローカライズが施されています。廉価版として『SuperLite 1500シリーズ SPIDER-MAN』も後に登場しており、続編『スパイダーマン2 エンターエレクトロ』へと繋がる構成となっています。国内ではPlayStation専用タイトルとして展開され、他機種版は未発売です。