名称 | センチメンタルグラフティ |
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ジャンル | 恋愛シミュレーションゲーム |
発売元 | インターチャネル |
発売日(配信日) | 2001年03月29日 |
機種 | PlayStation(PS) |
年齢区分 |
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『センチメンタルグラフティ』。そのタイトルを聞けば、青春時代の甘酸っぱい記憶が蘇る人もいるだろう。1990年代後半、恋愛シミュレーションゲームというジャンルが確立され、数々の名作が生まれた時代。本作は、まさにその潮流に乗って登場した、忘れがたい作品の一つだ。
主人公は、差出人不明の手紙をきっかけに、かつて出会った少女たちを求めて日本全国を旅する。この、一見シンプルな設定が、プレイヤーをノスタルジーとロマンチシズムの世界へと誘う。単なる恋愛ゲームとしてだけでなく、12人のヒロインたちが織りなす人間ドラマ、そして日本の美しい風景を巡る旅情が、多くのファンを魅了した。当時のゲーム業界に、確かな足跡を残した作品と言えるだろう。
物語は、主人公のもとに届いた一通の手紙から始まる。「あなたに会いたい」。送り主は不明。中学卒業まで転校を繰り返した主人公は、その言葉に導かれるように、過去に出会った少女たちを訪ねる旅に出る。
このゲームの魅力は、それぞれのヒロインが抱える過去や悩み、そして主人公との再会によって生まれる心の機微を丁寧に描いている点にある。北海道から九州まで、各地方都市を舞台に、少女たちの記憶を辿りながら、新たな物語が紡がれていく。出会いと別れ、喜びと悲しみ。それぞれの物語は、まるで短編小説のように独立しており、プレイヤーはまるで旅人のように、様々な感情を体験することになる。
本作のゲームシステムは、当時としてはかなりユニークなものだった。プレイヤーは、1年間の時間制限の中で、学業とアルバイトをこなしながら、全国各地にいるヒロインたちを訪ね歩かなければならない。
移動手段は、列車、飛行機、フェリー、深夜バス、ヒッチハイクなど多岐にわたり、所持金や体力(行動力)を考慮しながら、効率的な旅の計画を立てる必要がある。ヒロインには「好感度」と「せつなさ度」が設定されており、連絡を取らない期間が長くなると「せつなさ度」が上昇する。この「せつなさ度」が、物語をドラマチックに彩る要素となっていた。再会時の感情の高まりや、留守番電話に残されたメッセージなど、切ない演出が、プレイヤーの心を揺さぶった。
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