『ブラックマトリクス クロス』は、2000年にPlayStation向けに発売されたダークファンタジー系シミュレーションRPGで、シリーズ第3作にあたります。善悪が逆転した世界観を舞台に、血と信仰、そして「愛」を巡る物語が展開され、重厚なテーマ性と独特の演出でコアな支持を集めました。
プレイヤーは、白い羽を持つ奴隷の少年として、選んだ「ご主人様」を救うために戦いに挑みます。ゲーム開始時に選べる5人のヒロイン(裏技で男性主人公も選択可能)との関係性が物語に影響を与え、選択によってエンディングが分岐します。戦闘はマス目上で展開され、BP(ブラッドポイント)を消費して魔法や特殊技を発動するシステムが採用されています。倒れたキャラはその場に残り、再度攻撃を受けると白骨化して消滅するなど、緊張感のある設計が特徴です。
物語は、「愛」「自由」「友情」などが罪とされる世界で、主人公が「愛」を理由に大罪人とされたご主人様を救うため、異端者として戦い続ける展開です。選ばなかったヒロインたちも物語に関与し、仲間になったり敵対したりするなど、複雑な人間関係が描かれます。宗教的モチーフや逆転した倫理観が物語に深みを与え、プレイヤーの価値観に問いを投げかける構成となっています。
PS版では、セガサターン版の演出を踏襲しつつ、ドリームキャスト版のストーリーをベースに再構成されています。CGムービーによる演出や難易度選択、マルチエンディングの導入により、プレイヤーの選択が物語の結末を左右します。シリーズの中でも特に女性ユーザーからの支持が高く、独特の世界観とキャラクター描写が今なお語り継がれる作品です。
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