『スラップハッピーリズムバスターズ』は、対戦格闘の駆け引きにリズムアクションの要素を大胆に融合させたストリートスタイルの対戦格闘ゲーム。2000年6月29日にアスクからPlayStationで発売され、2002年2月14日には廉価版の「PSone Books」としても登場しました。
物語の舞台は、ヒップホップやグラフィティといったストリートカルチャーが色濃く反映されたサイバーパンクな世界観で描かれます。プレイヤーは、ヘッドフォンを首にかけた少年「ニトロ」や、ローラーブレードを操る少女「ミア」など、個性的かつポップなデザインのキャラクターたちを操作して戦いに挑みます。当時のPlayStation末期のタイトルということもあり、キャラクターの3Dモデリングやモーションの質が非常に高く、セル画のような質感を再現したグラフィックが画面を彩ります。
格闘システムは、弱・強のパンチとキックを組み合わせるオーソドックスな4ボタン制を採用。ボタンを順番に押すことで技が繋がるチェーンコンボに近い連続技や、浮かせ技からの追撃といった2D格闘の基本要素が手際よくまとめられています。特筆すべきは必殺技のコマンド入力が非常に簡略化されている点で、方向キーの入力とボタンの組み合わせだけで多彩なアクションを繰り出すことが可能です。格闘ゲームに不慣れなプレイヤーでも、キャラクターを自在に動かして派手なコンボを叩き込めるよう配慮されています。
本作を象徴するシステムが、ゲージを最大まで消費して発動する「ビートコンボ」です。始動技がヒットすると画面がリズムゲーム用の専用インターフェースに切り替わり、流れてくるアイコンに合わせてタイミングよくボタンを入力することで相手にダメージを与えます。正確にリズムを刻むほどコンボ数とダメージが増加するため、格闘ゲームの最中に音楽ゲームをプレイしているかのような独特の体験をもたらします。対戦相手側も特定のタイミングでボタンを押せば妨害が可能であり、リズムを通じた攻防が試合の決定打となります。
音楽面においても妥協はなく、ブレイクビーツやテクノを中心とした疾走感のあるサウンドがバトルの臨場感を高めます。ゲーム内には「DJプラクティスモード」も用意されており、ビートコンボの練習を楽しみながら隠し要素を解放できるやり込み要素も備わっています。クールなビジュアルとノリの良いサウンド、そして格闘とリズムを融合させた独創的なアイデアが一本のソフトに結実しています。
『スラップハッピーリズムバスターズ』は、ポリゴンマジックが開発したオリジナルの対戦格闘ゲームです。1990年代末から2000年代初頭にかけて流行したストリートカルチャーや音楽ゲームの要素を積極的に取り入れた、時代を象徴する一作です。













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