『汽車でGO!』は、2000年3月23日にタイトーがPlayStation向けに発売した鉄道運転シミュレーションゲーム。ジャンルは「シミュレーション」で、『電車でGO!』シリーズの外伝にあたる作品です。本作ではシリーズ初となる蒸気機関車(SL)の運転がテーマとなっており、電車ではなく「汽車」を操作する点が最大の特徴です。

プレイヤーはSLの機関士として、実在の路線を舞台に、加減弁や逆転機、ブレーキ圧の調整などを駆使して列車を運行します。従来の「マスコン1本」での操作とは異なり、SL特有の複雑な操作体系が導入されており、勾配区間では空転を防ぐために砂撒き操作が必要になるなど、リアルな運転体験が再現されています。

収録路線は、京浜東北線(品川〜上野)、信越本線(高崎〜軽井沢)、磐越西線(新津〜津川、郡山〜会津若松)など。実際にはSLが走行していない区間も含まれており、ゲームならではの演出が楽しめます。登場車両はC57 180、C58 363、D51 498といった復活運転中の実在SLが中心です。

また、シリーズ初の2人同時プレイにも対応しており、1Pが機関士、2Pが機関助士として石炭をくべる役割を担います。SL運転に不慣れなプレイヤー向けには、従来の「電車でGO!操作」モードも用意されていますが、隠し要素の解放にはSL操作でのクリアが必要です。

本作は『電車でGO!』シリーズの外伝にあたるオリジナル作品で、1996年に始まった本編シリーズの派生タイトルです。従来の電車運転から一転し、蒸気機関車の運転に焦点を当てた構成で、シリーズの多様性を広げる試みとして制作されました。