『桃太郎電鉄V』は、1999年にハドソンがPlayStation向けに発売したボードゲームで、シリーズ第9作にあたります。タイトルの「V」は「Variety」「Version Up」などの意味を持ち、従来作からの拡張要素を強調しています。本作はPlayStationでの最終作品であり、据え置き機における最後の2Dマップ作品でもあります。

ゲームの基本システムは『スーパー桃太郎電鉄II』を踏襲しつつ、カード種類の増加や攻撃系カードのターゲット指定機能など、細部の仕様が改善されています。新たな妨害キャラクター「ハルマゲド〜ン」が登場し、特定地域の物件を全破壊する災害イベントが発生します。これに対抗するため、物件独占時に建設可能な「シェルター」システムが導入されており、戦略性が強化されています。

また、バラエティモードが充実しており、「ゴールドラッシュ」「借金王」「ボンビー王決定戦」などの特殊ルールによる短期決戦が可能です。岡山駅の「桃太郎ランド」を購入すると、遊園地内を探索する専用モードが解放され、13種類のミニゲームやイベントが楽しめます。初回版にはポケットステーション用ミニゲーム集『バトルボンビー2』のCD-ROMが同梱されています。