『蒼魔灯』は、1999年にテクモから発売されたプレイステーション用トラップアクションゲームで、『刻命館』『影牢』に続くシリーズ第3作です。プレイヤーは主人公レイナとして、侵入者を罠にかけて撃退するという独特なゲーム性を体験します。前作からシステムが大幅に強化され、トラップの自由度やコンボの奥深さが格段に向上しています。

物語は、人攫い組織に拉致された少女レイナが、アレンダル島でトラップの秘術を習得し、王国の陰謀に巻き込まれながら生き延びる姿を描きます。複数のルートとエンディングが用意されており、登場人物の運命も分岐によって変化。悲劇的な展開や複雑な人間関係が物語に深みを与えています。

ゲームシステムでは、ベーストラップに「エンブレム」「リング」「オーブ」を組み合わせることで、2000種類以上のトラップを開発可能。トラップは敵にダメージを与えるだけでなく、拘束・移動・状態異常など多彩な効果を持ち、コンボを駆使して高得点を狙うプレイが求められます。フリートレーニングやエキスパートモードなど、練習・挑戦要素も充実しています。

グラフィックはPS1時代としては非常に高水準で、キャラクターの表情や背景の作り込みも丁寧。一方で、ストーリーの一貫性や分岐後の演出に課題があるとされ、評価はシステム面に比べて分かれる傾向があります。それでも、トラップアクションの完成形として、シリーズファンから根強い支持を受けている作品です。