『プリズナー』は、地下世界に閉ざされた人類の運命と、外の世界への脱出を描くSFアクションRPG。1999年11月11日に毎日コミュニケーションズからPlayStationで発売されました。

本作は、『マリカ 〜真実の世界〜』などを手掛けた開発会社「フェイクラフト」による隠れた名作です。物語の舞台は、人工太陽が照らす地下世界「ゴールデン・ドーン」。主人公の少年フライは、亡き父の遺言と、村に墜落した謎の飛行物体をきっかけに、外の世界「アガルタ」を目指す旅に出ます。一見するとファンタジー風の牧歌的な世界ですが、物語が進むにつれて古代文明や宇宙船といったSF要素が浮き彫りになり、世界の真実が明かされていく重厚なストーリーが展開されます。

ゲームシステムは、見下ろし型のアクションバトルと、独特の会話システムを軸に進行します。特に「ワードシステム」は特徴的で、人々の会話から重要な単語(ワード)を「記憶」し、それを別の人物に「使う」ことで新たな情報を引き出したり、イベントを進行させたりします。戦闘は銃火器を中心としたシューティングスタイルで、限られた弾薬を管理しながらダンジョンの奥へと進みます。難易度は高めですが、独特の浮遊感あるBGMや、緻密に描かれたドット絵のグラフィックが、閉塞感と希望が入り混じる不思議な世界観を見事に演出しています。

本作の発売元である毎日コミュニケーションズ(現・マイナビ)は、将棋関連書籍や就職情報誌で知られる企業ですが、90年代後半には本作のような独自性の高いゲームソフトも出版していました。開発元のフェイクラフトは、独特の暗さと美しさを持った作品作りで一部に熱狂的なファンを持っていましたが、本作発売後の2000年に活動を停止しています。本作のテーマである「地下世界からの脱出」や「偽りの空」といった設定に惹かれる方には、同様のテーマを扱ったSF映画や小説の世界がおすすめです。

アイランド(管理された閉鎖世界を描くSF映画)

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