『サブマリンハンター 鯱』は、地球温暖化により大陸の大半が水没した近未来の世界で、原子力潜水艦「鯱(シャチ)」を操り生き残りをかけて戦う3D潜水艦アクションシューティング。1999年11月2日にビクターインタラクティブソフトウェアからプレイステーションで発売され、潜水艦モノ特有の緊張感と、アクションゲームの爽快感を両立させた作品として登場しました。
物語の舞台は、国家が崩壊し、武装勢力や海賊が跋扈する混沌とした海。プレイヤーはフリーランスの潜水艦乗りとなり、様々な依頼(ミッション)をこなしながら資金を稼ぎます。ゲームプレイは、3Dで描かれた海中を自由に航行し、ソナーで敵影を捉え、魚雷やミサイルを叩き込むという硬派なスタイルです。シミュレーターのような複雑すぎる操作は排除されていますが、「音響魚雷」や「デコイ(囮)」を使い分ける駆け引きや、敵のスクリュー音を頼りに位置を特定する「音」の要素が重要視されており、本格的な海中戦の雰囲気を手軽に味わえます。
また、ミッションクリアで得た報酬を使って潜水艦をカスタマイズできるのも大きな魅力です。エンジン、ソナー、魚雷発射管などを強化できるほか、潜水艦の先頭に巨大な「ラム(衝角)」を取り付けて敵艦に直接体当たりするという、リアリティを度外視した豪快な戦法も可能になっています。
『サブマリンハンター 鯱』はゲームオリジナルの作品です。特定の原作はありませんが、核魚雷の脅威や、独立国家のような潜水艦の振る舞いといった要素は、かわぐちかいじの漫画『沈黙の艦隊』などの影響を色濃く感じさせます。












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