『ゲッターロボ大決戦!』は、1999年9月9日にPlayStation用ソフトとしてバンダイビジュアルより発売されたシミュレーションRPGであり、永井豪・石川賢原作の『ゲッターロボ』シリーズを軸としたクロスオーバー作品です。本作は、スーパーロボット大戦シリーズに通じるマップ攻略型のターン制バトルを採用しつつ、ゲッターシリーズ特有の“形態変化”や“合体ロジック”を中心とした戦闘システムが特徴であり、シリーズファンに深く刺さる設計となっています。
物語は、悪の帝王メカザウルス軍団や百鬼帝国などの侵略から地球を防衛すべく、複数のゲッターチームが集結するという独自の世界観で構成されています。原作に登場した機体やキャラクターに加え、本作オリジナルの女性型ゲッターチーム「ゲッターロボ斬」、さらには『真ゲッターロボ 世界最後の日』をベースとしたユニットも参戦し、過去と未来、原作と派生作品が融合した統一世界が描かれます。
戦闘では3つのゲッター形態(ドラゴン/ライガー/ポセイドンなど)をシーンに応じて使い分けることが求められ、各ユニットの変形能力や地形適応、属性の相性などを見極めた戦略的なプレイが鍵となります。ボスユニットや隠しゲッター機体の存在もあり、やり込み要素も豊富です。特筆すべきは、当時としては珍しい女性型ゲッターの完全新造型による参戦であり、シリーズの設定に新たな風を吹き込んだ点においても注目を集めました。
また、アニメーションによる戦闘演出、BGMの熱量、オリジナルキャラクターたちの葛藤と成長を軸としたストーリーテリングなど、細部に至るまで“ゲッター愛”に溢れた一本として語り継がれています。外伝的な立ち位置ながら、後年のスパロボOGシリーズやリメイク構想とのつながりを望む声も絶えない、非常に濃密な“ファン向けゲッター作品”です。
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