『シミュレーションプロ野球’99』は、1999年3月19日にヘクトからPlayStation向けに発売されたプロ野球監督シミュレーションゲームで、1995年にスーパーファミコンで登場した『シミュレーションプロ野球』シリーズの続編にあたります。前作に引き続き、ヤクルトスワローズの名捕手・古田敦也が全面協力しており、彼の“ID野球”理論をゲームに落とし込んだ戦略重視の設計が特徴です。
本作では、アクション要素を極力排除し、采配とデータ分析に特化したゲーム性が追求されています。プレイヤーは監督として、スタメンや継投、守備シフト、代打・代走のタイミングなどを指示し、試合を勝利に導きます。試合はテレビ中継風のアングルで進行し、投手が画面手前に配置されるなど、実際の観戦に近い視点が採用されているのも特徴的です。
選手データは1998年シーズン終了時点のもので、12球団の実名選手が登場。選手ごとの成績や傾向、対戦相性などが細かく設定されており、まさに“野球脳”が試される内容となっています。また、試合中の実況や派手な演出は控えめで、あくまで戦略と結果に重きを置いた硬派な作りが、野球ファンやシミュレーション好きに支持されました。
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