『GERMS 狙われた街』は、1999年にケー・エー・ジェーより発売されたPlayStation用アドベンチャーゲームです。本作は、約3km四方の広大な街を舞台に、新聞記者である主人公が異変の真相を追うという構成で、FPS視点によるリアルタイム進行型の探索・戦闘システムを採用しています。街の描写はグレー一色で統一され、通行人の存在を排除することで不気味な雰囲気を演出しています。

ゲームは、建物の探索や情報収集、変異した住人との戦闘を通じて進行します。攻略順序は自由で、プレイヤーの選択によって展開が変化します。体力・スタミナ・疲労度といったパラメータ管理が必要で、食事や睡眠によって回復する要素が導入されています。敵を倒すと「残留思念」が現れ、人物の背景やヒントを得ることが可能です。また、倒されるとプレイヤー自身がミュータント化し、敵味方の立場が逆転するという独自のシステムも搭載されています。

登場人物には、フリーエネルギーを研究する科学者や超能力者集団、国防局エージェントなどが含まれ、ストーリーは宇宙的侵略と心理的変化をテーマに展開されます。街の施設には新聞社、病院、ホテル、発電所、地下水道などが存在し、それぞれにイベントや戦闘が用意されています。発売当時は知名度が低かったものの、近年では動画共有サイトなどを通じて再評価が進んでいる作品です。