『LUNAR2 エターナルブルー』は、ゲームアーツが1998年にセガサターン向けに、1999年にPlayStation向けに発売したロールプレイングゲームである。1994年にメガCDで登場したオリジナル版をベースに、グラフィック、音声、アニメーション、システム面を大幅に強化したリメイク作品であり、シリーズの集大成的な位置づけとなっている。
物語は、考古学者の少年ヒイロが遺跡で目覚めた少女ルーシアと出会い、彼女を女神アルテナに会わせるために旅をするところから始まる。ルーシアは青き星から来た存在であり、世界の危機を察知してアルテナを探しているが、アルテナ神団に「魔王」として追われることになる。旅の中で、かつての魔法皇帝ガレオンや破壊神ゾファーとの対峙を経て、ヒイロとルーシアは世界の運命を左右する選択を迫られる。
セガサターン版はCD2枚組で構成され、アニメーションの挿入やボイス演出が強化されている。戦闘はターン制で、移動距離や攻撃範囲といった「長さ」の概念が導入されており、位置取りを重視した戦略的なバトルが展開される。魔法体系は前作より簡素化され、インターフェースも改善されている。
PlayStation版はCD3枚組に拡張され、セガサターン版の内容に加えて追加イベントや演出が強化されている。一部のボイスやアニメーションが再録され、戦闘テンポやロード時間の調整も施されている。エンディング後に展開される追加シナリオも収録されており、物語の余韻を深める構成となっている。
両機種版ともに、登場キャラクターの個性や関係性が丁寧に描かれており、ヒイロとルーシアの関係を中心に、仲間たちとの絆や葛藤が物語の軸となっている。演出面では、当時のハード性能を最大限に活かしたアニメーションと音楽が高く評価されており、シリーズの中でも完成度の高い作品として認知されている。
コメントを追加