『倫敦精霊探偵団』(ろんどんせいれいたんていだん)は、1999年にバンダイよりPlayStation向けに発売されたアドベンチャーRPGです。蒸気機関が発達した19世紀のロンドンを舞台に、名探偵エヴァレットに弟子入りした少年探偵が、精霊や怪人が関与する奇怪な事件を解決していく物語が展開されます。精霊デザインは韮沢靖が担当しており、独特な世界観とビジュアルが特徴です。

ゲームは章立て形式で進行し、全20話のエピソードが収録されています。プレイヤーは主人公の少年探偵を操作し、相棒の孤児やヒロインのアリエス、精霊探偵ヴァージルらと共に事件に挑みます。戦闘は技の範囲や位置取りが重要なターン制バトルで、精霊召喚による特殊攻撃も可能です。探索では依頼イベントやアイテム収集が行え、ロンドンの街並みを箱庭的に再現したマップ構成が採用されています。

物語は怪人結社の暗躍や万博開催に伴う精霊事件などが絡み合い、少年たちの冒険と成長が描かれます。登場人物は個性的で、幽霊のような謎の男女や蒸気仕掛けの怪人などが物語に深みを与えています。一部の章では後味の悪い展開や支離滅裂な構成も見られますが、雰囲気重視の作品として一定の評価を受けています。