『闇吹く夏 帝都物語ふたたび』は、荒俣宏氏の伝奇小説『帝都物語』の系譜を継ぐ『シム・フースイ』シリーズを原作としたホラーアクションアドベンチャー。1999年4月8日にビー・ファクトリーからPlayStationで発売されました。

物語の舞台は、ノストラダムスの大予言で騒がれた1999年の夏、異常気象に見舞われた東京です。主人公の「木村ヒロシ」は、風水師の「黒田龍人」からの依頼を受け、恋人の「美和」や人語を解する黒猫「シロ」と共に、東京の風水を狂わせている原因を探るため奔走します。本作最大の特徴は、日常が営まれる「表世界」と、魑魅魍魎が跋扈する「裏世界」を行き来するシステムです。プレイヤーは表世界で情報を集め、特定のポイントから裏世界へと侵入し、そこに隠された「霊石」を回収して東京の結界を修復しなければなりません。

裏世界では、不気味な怨霊や鬼たちが徘徊しており、アクション性の高い逃走劇が繰り広げられます。独特なのが体力システムで、敵の攻撃だけでなく「ダッシュ」することでも体力が減少します。そのため、闇雲に走り回ることはできず、物陰に隠れて「しゃがんで呼吸を整える」ことで体力を回復させるといった、リアルで息苦しい緊張感を味わえます。セーブ方法も「携帯電話で自宅に電話をかける」という時代を感じさせる演出が採用されており、湿度の高い日本のホラー描写と、世紀末特有の不穏な空気感が見事にパッケージされた一作です。

本作のベースとなったのは、博物学者であり小説家の荒俣宏氏によるホラー小説『シム・フースイ』シリーズの第4巻です。同シリーズは、名作『帝都物語』に登場した風水師・黒田茂丸の孫にあたる「黒田龍人」を主人公に据え、現代科学と風水術を融合させた視点で怪事件に挑む物語を描いています。ゲーム版では原作の設定を活かしつつ、プレイヤー独自の視点で「帝都」の闇に触れる恐怖体験を提供しています。

闇吹く夏(原作小説・関連商品)

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