『よしもと麻雀倶楽部』は、1998年に彩京からセガサターン向けに発売された麻雀ゲームで、吉本興業の芸人たちが登場するというユニークな構成が話題を呼びました。島田紳助、今田耕司、東野幸治、130R、雨上がり決死隊、FUJIWARA、バッファロー吾郎など、当時の吉本を代表する芸人たちが3Dポリゴンで再現され、対局中には持ちネタやリアクションが随所に挿入されるなど、演出面に強い個性を持っています。

ゲームはフリー対局とトーナメントモードを搭載し、麻雀の基本ルールに忠実な設計ながら、芸人たちの個性が対局に影響を与えることで、通常の麻雀ゲームとは異なるテンポと展開が楽しめます。芸人ごとに打ち筋や性格が設定されており、対局中のセリフや表情も多彩で、バラエティ番組のような雰囲気を醸し出しています。

1999年に発売されたPlayStation版『よしもと麻雀倶楽部DX』では、演出面がさらに強化され、芸人の表情や動きがよりリアルに再現されています。DX版では、ゲーム中に取得できるパスワードを使ってテレビ番組への抽選応募が可能になるなど、メディア連動型の企画も展開され、ゲームとテレビの垣根を越えた試みがなされました。

麻雀の思考ルーチンは本格的で、初心者から上級者まで幅広く対応。見た目のユニークさとは裏腹に、対局の戦略性も高く、麻雀ゲームとしての完成度も高い作品です。吉本芸人のファンはもちろん、麻雀好きにも十分に楽しめる内容となっています。