『LUNAR シルバースターストーリー』は、1998年にPlayStation向けに発売された『LUNAR』シリーズのリメイク第1作目です。1992年にメガCDで登場した『LUNAR ザ・シルバースター』をベースに、アニメーション演出やボイス、シナリオ構成を大幅に強化した決定版として再構築されました。PlayStation版では、セガサターン版に未収録だったイベントや楽曲が追加され、よりドラマチックな物語体験が可能となっています。続編としては、1998年に『LUNAR2 エターナルブルー』が発売され、千年後の世界を舞台に新たな冒険が描かれました。

プレイヤーは、ドラゴンマスターに憧れる少年アレスを操作し、魔法世界ルナを舞台に壮大な冒険へと旅立ちます。仲間と共に白竜の試練を乗り越え、魔法皇帝の野望を阻止するため、各地を巡って戦います。たとえば、魔法都市ヴェーンではギルドの陰謀に巻き込まれ、メリビアでは山賊との対峙を経て仲間を得るなど、物語は多彩な展開を見せます。

戦闘はターン制で進行し、距離や位置関係を考慮した戦略的なバトルが展開されます。そのため、プレイヤーは魔法やスキルを駆使し、敵の背後を突いたり、範囲攻撃で複数の敵を一掃するなど、状況に応じた判断が求められます。こうして、アレスは仲間との絆を深めながら、女神アルテナの秘密や魔法皇帝の正体に迫っていきます。

やがて、物語はルーナの正体や四英雄の過去に触れ、世界の運命を左右する選択へと進みます。アニメーションカットシーンや主題歌「TSU・BA・SA」「風のノクターン」などが物語を彩り、プレイヤーは感情豊かな演出とともに、魔法世界ルナの真実を体験します。こうして、アレスはドラゴンマスターとしての使命を果たし、ルナの未来を切り開いていきます。