『パラノイアスケープ』は、ハリウッド映画界で活躍する特殊メイクアップアーティスト、スクリーミング・マッド・ジョージ(Screaming Mad George)が企画・監督・デザイン・音楽のすべてを手掛けた、狂気の3Dピンボール・シューティングゲーム。1998年5月28日に株式会社マチルダからPlayStationで発売されました。
本作は「ピンボール」というジャンルを名乗っていますが、既存のルールを根本から破壊しています。プレイヤーが操作するのは固定されたフリッパーではなく、画面奥へと進み続ける「フリッパーの腕を持つ骸骨」です。L/Rボタンで骨の腕を振り回して「脳みそ型のボール」を打ち返し、襲い来るグロテスクなクリーチャーや、壁面に埋め込まれた不気味な顔面を破壊しながら進むという、FPS(一人称視点シューティング)とピンボールを悪魔合体させたようなゲーム性を持ちます。
画面を埋め尽くすのは、粘膜、眼球、脊髄、そして血肉といった生理的嫌悪感を催すモチーフばかり。BGMにはインダストリアル・テクノやパンクが採用され、視覚と聴覚の両面からプレイヤーの精神(パラノイア)を侵食します。難易度は高く操作には慣れが必要ですが、単なる「バカゲー」や「奇ゲー」では終わらない、アーティストの脳内世界をデジタル空間に叩きつけたかのような、圧倒的な作家性が炸裂するカルト作品です。
【監督:スクリーミング・マッド・ジョージについて】
本名、谷譲治。日本出身で、80年代からハリウッドに渡り、特殊メイクアップアーティストとして活躍。『プレデター』『エルム街の悪夢4』『ゴースト・ハンターズ』など数多くのカルト映画に参加し、そのシュールかつグロテスクな作風で「シュルレアリスティック・ゴア」の第一人者として知られています。本作は彼が設立したゲーム会社「マチルダ」による唯一の作品と言われています。
スクリーミング・マッド・ジョージが特殊効果を手掛けた映像作品













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