『バトルラウンドUSA』は、海外で評価されたレースゲーム『Rush Hour』を、老舗メーカー・日本物産(ニチブツ)がローカライズして送り出した3Dトップビューレーシング。1998年4月29日、みどりの日にPlayStationで発売されました。
本作の第一印象は、かつてスーパーカーブームの時代に子供たちが熱中した「スーパーカー消しゴム」を彷彿とさせる、どこか懐かしいビジュアルです。しかし中身は、英国の名門・Psygnosis社(代表作『ワイプアウト』等)が販売を手掛けた本格派。プレイヤーは、サーキット、市街地、山岳地帯など多彩なロケーションを持つ全8コースを舞台に、ライバルカーとしのぎを削ります。
特筆すべきは、潔すぎる車種選択システムです。選べるのは、スピードに特化した「ハイ・パフォーマンス」と、頑丈さで押し切る「ヘビーメタル」の2タイプのみ。細かいパラメータ調整を廃し、「速さか、強さか」という二者択一を迫るスタイルは、複雑化していた当時のレースゲームへのアンチテーゼのようでもあります。視点はトップビュー(見下ろし)ですが、フル3Dで描画されているため、カメラの高さを自由に調整して「ラジコン視点」から「ヘリコプター中継視点」まで好みの画角でプレイ可能。接触上等の肉弾戦レースを好むプレイヤーにはたまらない、シンプルかつ熱い一本です。
日本物産(通称:ニチブツ)は、1970年代からアーケードゲーム業界を牽引した伝説的なメーカーです。『ムーンクレスタ』『クレイジー・クライマー』といった名作を生み出し、麻雀ゲームの分野でも大きなシェアを誇りました。PlayStation時代には本作のような洋ゲーのローカライズや、自社IPの復刻などを行っており、その渋いラインナップはレトロゲームファンの記憶に刻まれています。













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