『モータルコンバットトリロジー』は、1998年にPlayStation向けに発売された『モータルコンバット』シリーズの集大成的作品です。シリーズ初期3作(MK1〜MK3)を統合し、過去作のキャラクターやステージ、技を網羅した構成が特徴です。前作『アルティメットモータルコンバット3』をベースに、クラシックバージョンのキャラクターや新技、隠しキャラ「カメレオン」などが追加され、2D格闘シリーズの最終形として位置付けられています。2022年にはPC版がGOGで再配信され、オンライン対戦にも対応しています。

プレイヤーは、スコーピオンやサブゼロ、リュウ・カンなどシリーズを代表するキャラクターを操作し、血しぶき舞う激闘を繰り広げます。各キャラには「フェイタリティ」「アニマリティ」「フレンドシップ」など複数のフィニッシュムーブが用意され、首を切断する、感電させる、地球ごと爆破するなど、過激な演出で勝敗を決定します。ゆえに、格闘技術だけでなく、コマンド入力の精度とタイミングが重要となります。

戦闘は2D形式で展開され、ボタン式ガードや独自のコンボシステムが採用されています。加えて、クラシック版のジャックスやカン・ラオなど、過去作の技構成を再現したバージョンも登場し、戦術の幅が広がります。その過程で、CPUの難易度が非常に高く設定されており、初心者には2P対戦での練習が推奨されるほどです。

加えて、PlayStation版では全32キャラクターが使用可能で、ゴローやキンタローなどのボスキャラも選択可能です。ただし、ロード時間や変身時の処理落ちなど、家庭用機特有の制約も存在します。それでも、シリーズの象徴的要素を凝縮した構成により、ファンからは「2Dモータルコンバットの完成形」として評価されています。