『…いる!』は、1998年3月26日にタカラからPlayStation向けに発売されたサバイバルホラーアドベンチャーゲームです。舞台は文化祭を翌日に控えた孤島の高校「霧ヶ丘高校」。主人公・稲葉達也がうたた寝の中で見た惨殺事件をきっかけに、学校は異形の存在が徘徊する恐怖の空間へと変貌します。

プレイヤーは一人称視点で校舎内を探索し、アイテムを入手したり人物と会話したりしながら事件の真相に迫ります。敵は倒すことができず、見つかったら教室に逃げ込み、机の下やダンボールに隠れてやり過ごすしかありません。画面上には敵の接近を示すアイコンが表示され、緊張感のある逃走劇が展開されます。

物語はクトゥルフ神話をベースにしており、神話に関連するアイテムや人物が随所に登場。主人公は特殊能力を持たない普通の高校生であり、非力な存在として恐怖に立ち向かう構成です。探索と逃走、そして断片的に語られる神話的背景が、独特の不安感を生み出します。