『ヘクセン(Hexen: Beyond Heretic)』は、1995年にRaven Softwareが開発し、id Softwareがプロデュースしたダークファンタジー系のファーストパーソン・シューティング(FPS)です。前作『Heretic』の続編にあたり、『DOOM』エンジン(id Tech 1)をベースにした重厚な世界観と探索型のゲーム構造が特徴です。日本では1997年にPlayStationやNINTENDO64向けにも移植されました。

プレイヤーは、神を騙る「サーペントライダー三兄弟」の一人・Koraxを討つため、戦士・僧侶・魔術師の3人から1人を選び、異形の者たちが支配する世界「クロノス」を探索します。各キャラは能力や武器が異なり、プレイスタイルも大きく変化。ゲームは「ハブレベル」と呼ばれる拠点から複数のサブマップを行き来する擬似オープンワールド構造を採用しており、鍵やスイッチ、アイテムを駆使して複雑なマップを攻略していきます。

また、各キャラには3つの通常武器と、パーツを集めて完成させる最強武器が用意されており、戦略性と成長感が両立。敵の攻撃を盾で防ぐ、敵をブタに変える、仲間を召喚するなど、RPG的な要素も多数盛り込まれた意欲作です。ただし、説明不足や複雑すぎるマップ構成など、非常に高い難易度と不親切な設計も指摘されており、万人向けとは言いがたい“コアゲーマー向け”の一本とされています。