『ジャングルパーク』は、孤島に暮らす一匹のサル「SARU」が、突如として迷い込んだ巨大アミューズメントパークで繰り広げる奇想天外な冒険を描いたアドベンチャーゲームです。プレイヤーはSARUを操作しながら、ジャングルの奥深くに隠された謎を解き、数々のミニゲームを通じて新たなエリアへと進んでいきます。1998年2月26日にプレイステーションで発売された本作は、マルチメディア表現が注目された時代の中で、独自の世界観と遊び心に満ちた構成で異彩を放ちました。

ゲームの進行は、特定のポイントで発生するイベントやギミックを見つけ出すことが中心となります。例えば、突然始まる釣りや、何もない場所で転ぶといった予測不能な行動が、プレイヤーに笑いや驚きをもたらします。さらに、アイスホッケーやラジコン飛行機など、ジャンルの異なるミニゲームが随所に散りばめられており、それぞれが独立した遊びとして成立している点も魅力です。こうした多彩な体験が、ジャングルの探索に新たな意味を与え、プレイヤーの好奇心を刺激します。

物語の中盤では、ビルに立ち寄ることでRPGのようなアイテム収集が始まり、思いがけず窓掃除をさせられるなど、予測不能な展開が続きます。こうしたユーモラスな演出は、SARUの気ままな性格と相まって、ゲーム全体に軽快なテンポと独特の雰囲気をもたらしています。プレイヤーは、何が起こるかわからない世界を歩きながら、次第にこの奇妙なパークの魅力に引き込まれていくことでしょう。

プレイステーション版では、PC版にはなかったギミックの説明がマニュアルに記載されており、初心者でも安心してプレイできます。グラフィック面では粗さが残るものの、キャラクターの個性やゲームの構成力がそれを補って余りある魅力を放っています。奇抜でありながらも温かみのある世界観は、今なおレトロゲームファンの記憶に残る一作として語り継がれています。

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