『BATTLE MASTER(バトルマスター)』は、人間キャラクターで習得した技をロボットに転送し、最強の機体を作り上げて戦う「新感覚バトルブリーディングゲーム」。1998年1月8日にたき工房からPlayStationで発売されました。
本作は、大手広告制作会社として知られる「たき工房」がゲーム業界に参入して制作した異色の3D対戦格闘ゲームです。物語の舞台は、反物質生命体「ヴェネガット」の脅威に晒された近未来。プレイヤーは、エルニー、ランディ、カースといった個性的な格闘家たちを操作して戦い、技の熟練度を上げていきます。本作の核心となるシステムは、人間パートでレベルアップさせた技データを、パートナーとなるロボットに「ダウンロード(転送)」できる点にあります。パンチ、キック、必殺技など、育成した技を自由に組み合わせてロボットをカスタマイズし、最終的にはそのロボットを操作して強敵とのバトルに挑みます。
操作系は複雑なコマンド入力を廃止し、方向キーとボタンの組み合わせだけで多彩な技を繰り出せるシンプル設計を採用しています。グラフィックはフルポリゴンで描かれており、広告会社ならではのセンスが光るスタイリッシュなUIや、高画質なオープニングムービーが特徴です。一方で、メモリーカードを持ち寄って行う対戦モードには、敗北したロボットのデータが消滅したり、技を奪われたりするという「リスクバトル」の概念が導入されており、手塩にかけて育てたデータを賭ける緊張感がプレイヤーを待ち受けています。同名のガンダムゲームやSFCソフトとは無関係の完全オリジナル作品であり、その独特すぎるシステムと世界観から、PlayStationの珍ゲー・奇ゲーとして一部で語り継がれています。
本作の発売元である「たき工房」は、ゲームメーカーではなく、グラフィックデザインや広告制作を主業務とする企業です。そのため、本作はゲーム専業メーカーとは異なる独特のアプローチで作られており、パッケージデザインや映像演出には本職の技術が活かされています。本作のように「ロボットをカスタマイズして戦う」というコンセプトは、男心をくすぐる普遍的なテーマであり、現代のプラモデル文化などにも通じるものがあります。













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