『新戦記ヴァンゲイル』は、宇宙開拓時代の辺境惑星を舞台に、人型機動兵器同士の1対1の決闘を描く3D対戦アクションゲーム。1997年8月28日にユーメディアからPlayStationで発売されました。

物語の舞台は、銀河系の辺境に位置する惑星エルシオン。惑星の統一国家「エルシオン統合連邦国」、月の軍事国家「グローマ共和国」、そしてスペースコロニー国家「ミュール・コロニー連合国」の三つ巴の均衡が、コロニー指導者の暗殺によって崩壊し、全人類を巻き込む大戦争へと発展します。開戦から5年、対宇宙戦艦用として開発された人型兵器「A2(アサルトアーマー)」が戦場の主役となった時代、プレイヤーは一匹狼のパイロット「ジェガム」となり、自身の愛機ヴァンゲイルを駆って激戦へと身を投じます。

ゲームシステムは、自機を背後から見守るバックビュー視点の3D空間で展開される1対1のバトルアクションです。8体の機体と個性豊かなパイロットから選択が可能で、それぞれ射程の異なる通常兵器、敵を追尾するホーミング兵器、接近戦用の近接攻撃を使い分けて戦います。ブーストによる高速移動や、ゲージを消費して展開するビームシールドによる防御といったアクション要素が凝縮されており、空間を立体的に活用した立ち回りが求められます。

開発を担当したのは、後にパロディロボットアニメシューティングとして語り継がれる『70年代風ロボットアニメ ゲッP-X』を手掛けるアローマ。本作はその先駆けとも言える硬派なSF設定を持ちつつも、90年代のアニメ的なキャラクター造形や世界観が色濃く反映されています。主人公ジェガム(CV:太田真一郎)やヒロインのウィル(CV:野田順子)といったキャスト陣によるボイス演出が物語を盛り上げ、PlayStation初期の3DCGによるメカニック描写が独特の雰囲気を構築しています。

本作はオリジナル作品ですが、開発元の「アローマ(AROMA)」は、PlayStation中期に『70年代風ロボットアニメ ゲッP-X』という、異常なまでのこだわりと熱量で制作された伝説的タイトルを生み出したことで知られています。本作『新戦記ヴァンゲイル』で見せた3Dロボットアクションへの挑戦とSF戦記的な味付けは、後の開発スタッフたちのクリエイティビティに繋がり、レトロロボットアニメへのリスペクトに満ちた独自の作風へと昇華されました。90年代のロボットアニメファンであれば、その過渡期の熱気を感じ取ることができる一作です。

70年代風ロボットアニメ ゲッP-X 関連作品

駿河屋あんしん&らくらく買取