『トレジャーギア』は、1997年7月31日に未来ソフトより発売されたPlayStation用のローグライクRPGです。『不思議のダンジョン』系のゲーム性をベースにしながら、リアルタイム性とアクション性を融合した独自の「リアルターンシステム」を採用しており、ポリゴン描写による3Dダンジョンと自由な移動・戦闘が特徴です。
プレイヤーは、かつて魔法文明が遺した財宝を求めてダンジョンを探索する冒険者となり、死の呪いを受けたパートナーを救うため、最奥に眠る「生命の実」を目指します。ゲーム開始時に男女いずれかの主人公を選択し、選ばなかった方が呪われたパートナーとなります。拠点となる「レーレの村」から3つのダンジョンに挑み、最終的に解禁される第4ダンジョンの攻略が目的となります。
本作最大の特徴は、「1行動=1ターン」ではなく「1フレーム=1ターン」という時間管理方式で、行動の長さに応じて敵味方の時間が進行する仕組み。これにより、隙の大きい攻撃を誘って回避するなど、リアルタイム戦術に近い駆け引きが可能です。また、マス目の概念がなく、座標単位での移動・攻撃が求められるため、リーチや範囲を意識した立ち回りが重要になります。
職業(ジョブ)システムも充実しており、戦士・魔導士・忍者・発明家など10種以上のジョブが登場。各ジョブはレベルアップでスキルを習得し、一定条件を満たすと副職設定によるスキル併用も可能になります。さらに、アイテム合成や未鑑定アイテムの鑑定、装備の強化・呪い解除など、ローグライクらしいやり込み要素も多数搭載。
ゲームクリア後は全ダンジョンが99階構成に変化し、真のエンディングを目指す高難度モードが解禁。一方で、セーブがアイテム制(マジックメモリー)であることや、地形の判定が曖昧な点など、プレイヤーに厳しい設計も多く、“硬派なローグライク”としてコアな人気を集めています。
コメントを追加