『イワトビペンギン ROCKY×HOPPER』は、当時テレビCMで爆発的な人気を誇っていたキャラクター「ロッキー」と「ホッパー」を主役にしたパーティゲーム。1997年4月25日にディースリー・パブリッシャーからPlayStationで発売されました。

本作の主役は、資生堂の整髪料「HGスーパーハード」のCMで一世を風靡した、リーゼントのように逆立ったヘアスタイル(飾り羽)を持つイワトビペンギンの兄弟です。兄のロッキーと弟のホッパーが、謎の海賊「キャプテン・キッド」からの挑戦状を受け取り、秘宝を求めて様々なアトラクションに挑むというストーリーが展開されます。ゲームの中身は、ボタン連打やタイミング押しを駆使する全11種類のミニゲーム集となっており、崖ギリギリで止まるチキンレースや、リズムに合わせてボタンを押すダンスバトルなど、単純明快ながら熱くなれる種目が揃っています。

特筆すべきは、ゲームを彩るBGMのセンスです。「The Hustle」「Stayin’ Alive」「Let’s Groove」といった、70年代〜80年代のディスコ・ソウルの名曲たちがアレンジされて収録されており、ファンキーでノリの良いサウンドがペンギンたちのコミカルな動きと絶妙にマッチしています。また、独自のシステムとして「ラブラブモード」を搭載。これは、マルチタップを持っていないユーザーのために考案されたもので、ひとつのコントローラーを2人で片方ずつ握ってプレイするという、物理的な密着を強いる画期的な対戦スタイルです。恋人や意中の相手と遊べば、ゲーム内の勝敗以上にドキドキできるかもしれない、というパーティゲームとしての野心が詰まった一本です。

本作のキャラクターは、1995年から放送された資生堂の男性用整髪料「HGスーパーハード」のテレビCMのために、デジタルアニメーションスタジオ「ポリゴン・ピクチュアズ」が制作したオリジナルキャラクターです。ハードなセット力で固めたような鋭角的な眉毛と飾り羽が特徴で、CM内でのクールかつユーモラスな挙動がお茶の間で大ブレイクしました。その人気は凄まじく、文房具やぬいぐるみなどのグッズが大量に発売され、本ゲーム以外にもパチスロ化されるなど、90年代後半を象徴するタレントキャラクターの一角を担いました。

ロッキー×ホッパー 関連グッズ
※当時のブームを知る人には懐かしい、サングラスをかけたイワトビペンギンのグッズたち。そのデザイン性の高さは今見ても色褪せません。

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