『提督の決断III』は、光栄(現・コーエーテクモゲームス)が開発・発売した海戦シミュレーションゲームであり、第二次世界大戦の太平洋戦争を題材とした「WWIIゲームシリーズ」の第4作です。プレイヤーは日本海軍またはアメリカ海軍の司令官として、艦隊運用・兵器開発・外交・補給などを通じて戦局を掌握することが目的となります。PlayStation版は1997年3月28日、セガサターン版は同年6月27日に発売されました。

本作では、移動画面に擬似リアルタイム制が導入され、戦闘画面は空中・水上・海中の3層構造によるHEX戦が展開されます。制海権の概念が追加され、航空機や艦船の配備状況によって補給速度が変化するなど、戦略性が強化されています。また、艦隊編成は最大32隻の艦船と24隻の輸送船まで可能で、司令官の任命も戦隊単位で行えるようになっています。

パワーアップキット版では、架空シナリオや追加兵器、歴史イベントなどが導入され、プレイヤーの自由度がさらに拡張されています。兵器設計では、超大和型戦艦や超大型空母などの開発も可能であり、戦略の幅が大きく広がります。陸軍との会議が廃止されたことでテンポが改善され、補給も自動化されるなど、操作性も向上しています。