『アイアンマン/XOマノワー』は、1997年にアクレイムジャパンよりプレイステーション向けに発売された横スクロール型アクションゲームです。本作は、マーベル・コミックの「アイアンマン」とアクレイム・コミックの「X-Oマノワー」という異なる出版社のヒーローが共演するクロスオーバー作品であり、両者の能力を活かしたステージ攻略が求められる構成となっています。開発はReal SportsおよびRealtime Associatesが担当しており、北米では『Iron Man / X-O Manowar in Heavy Metal』のタイトルで展開されました。

ゲームは2Dベースの横スクロール形式で構成されており、プレイヤーはアイアンマンまたはX-Oマノワーを操作して、コズミック・キューブを狙うヴィランたちの野望を阻止する任務に挑みます。両キャラクターはジャンプ、パンチ、レーザー攻撃、飛行といった基本アクションを共有しており、アイテム取得による能力強化が可能です。各ステージの冒頭ではクリア条件が提示され、単なる敵撃破だけでなく、特定の目標達成が求められる設計です。

演出面では、ストーリーはテキストベースで進行し、アニメーションによる演出は排除されています。グラフィックは32ビット機としては控えめな水準であり、操作性や視認性に課題があると評価されています。GameSpotやIGNなどの海外レビューでは、完成度の低さや急造感が指摘されており、特に操作性とゲームバランスに対する批判が目立ちます。一方で、キャラクター交代機能や原作再現度に一定の評価が与えられています。

本作は、ゲームとしての完成度よりも、異なるコミック世界のヒーローが共演するという企画性に重きを置いた構成であり、1990年代後半のライセンスゲームの典型例と位置づけられます。日本国内ではプレイステーション版のみが展開されており、セガサターン版や携帯機版は未発売です。クロスオーバー作品としての希少性と、当時の洋ゲー移植事情を示す資料的価値を持つタイトルです。