『ありす in Cyberland』は、1996年12月20日にPlayStation向けに発売されたアドベンチャーゲームです。本作は、仮想空間「サイバーランド」を舞台に、少女たちがネット犯罪や情報汚染に立ち向かう姿を描いた近未来SF作品であり、アドベンチャーゲームとギャルゲーを融合させた「ギャルベンチャーゲーム」として開発されました。シナリオは小中千昭氏、キャラクターデザインは森山大輔氏が担当し、豪華声優陣による演技が展開されます。

ゲームは現実世界とサイバーランドを行き来する構成で、戦闘はサイバーランド内でのみ発生します。戦闘システムは近距離・中距離・遠距離の三すくみに基づくコマンド選択型で、キャラクターごとに得意な攻撃距離が設定されています。また、カラオケやブティック、ゲームセンターなどのオマケ要素も充実しており、キャラクターソングや衣装閲覧などのコンテンツが楽しめます。

本作はメディアミックス展開も積極的に行われ、テレビアニメ版、ドラマCD、小説、キャラクターグッズ、スナック菓子などが発売されました。続編として『ありす in Cyberland 2 第七のプロトコル』のシナリオも制作されましたが、発売元のグラムスが倒産したため未発売となっています。なお、登場キャラクターの名前や設定は、後に小中氏が脚本を手がけた『Serial experiments lain』にも受け継がれています。