『ウルトラマンゼアス』は、1996年にPlayStation向けに発売されたボードゲーム型シミュレーション作品であり、ウルトラマンゼアスを主人公とした唯一の家庭用ゲームタイトルです。本作は、すごろく形式のマップを舞台に、プレイヤーがゼアス候補生として怪獣軍団と戦いながら地球防衛を目指すという、特撮とゲーム性が融合したユニークな構造を採用しています。
ゲームは最大4人までのマルチプレイに対応しており、マルチタップを使用することで同時対戦が可能です。プレイヤーはマップ上を移動しながらイベントやミニゲームをこなし、ゼアスポイント(ZP)を獲得して自身の能力を強化していきます。戦闘はコマンド選択式で、怪獣の行動に応じた攻撃や防御を選ぶことで勝敗が決まる仕組みです。特定のタイミングでは3Dマップに切り替わり、迫力あるムービー演出とともに怪獣との戦闘が展開されます。
登場怪獣はベンゼン星人率いる怪獣軍団を中心に、オリジナル怪獣や宇宙人、さらには味方怪獣まで多数登場します。怪獣には属性や進化系が設定されており、戦略的な攻撃選択が求められる構造です。また、ゼアスの変身演出にはピカリブラッシャーが使用され、原作ファンにとっては嬉しい再現要素となっています。
物語は、変身能力を失ったゼアスが8人の新人隊員に地球防衛を託すという設定で展開され、プレイヤーはその中の1人として「真のゼアス」を目指します。ラスボスにはベンゼン星人が登場し、最終決戦ではゼアスの代役として地球の命運を背負う展開が描かれます。演出面では、円谷プロによる怪獣デザインやムービー演出が多数収録されており、特撮ファン向けの豪華仕様となっています。
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