『ゼイラムゾーン』は、1996年12月13日にバンプレストよりPlayStation向けに発売された、特撮映画『ゼイラム』を原作とするポリゴン横スクロール型アクションゲームです。

プレイヤーは異星から来た賞金稼ぎイリアとなり、地球に潜伏する凶悪生命体ゼイラムを追って戦います。ゲームはステージクリア型で進行し、各ステージではザコ敵との戦闘を重ねながら、終盤には1対1の3D格闘形式によるボス戦が待ち受けています。攻撃は弱・強のパンチ・キックを組み合わせたコマンド入力式で、必殺技の発動も可能。2ライン制を採用しており、前後のラインを移動しながら敵との距離を調整する戦術が求められます。

ステージ構成は廃工場、港湾施設、遺跡など多彩で、敵の配置や演出も変化。特筆すべきはザコ敵の強さで、通常のアクションゲームに比べて耐久力や攻撃力が高く、プレイヤーに緊張感のある戦闘を強いる設計です。戦闘中にはキャラクターのセリフや効果音が挿入され、映画の雰囲気を再現する演出が随所に盛り込まれています。

また、ゲームミュージックCD『ゼイラムゾーン リミックス・ファイト』が発売されており、未発表バージョンの楽曲やセリフが収録されるなど、音響面でも作品世界の拡張が図られています。雨宮慶太監督がどこまで関与したかは不明ながら、原作の造形美や世界観を意識した構成が随所に見られます。

『ゼイラム』は、1991年12月21日に公開された雨宮慶太監督によるSF特撮映画。主演は森山祐子。異星から来た賞金稼ぎイリアと相棒のAIボブが、地球に逃げ込んだ不死身の生命体ゼイラムを擬似空間「ゾーン」で迎え撃つ物語。低予算ながら人形アニメーションやCGを駆使した演出、竹谷隆之による造形美が高く評価され、続編『ゼイラム2』も制作されました。