『ブルーフォレスト物語 ~風の封印~』は、人気TRPGの世界観をベースに、人間と魔族の数奇な運命を描いたファンタジーRPG。1996年12月6日にライトスタッフからPlayStationで発売されました。
本作の舞台は、中世ヨーロッパ風ではなく、古代インドや東南アジアをモチーフにした湿潤でエキゾチックな世界「シュリーウェバ」です。プレイヤーは、人間の村で育てられた魔族の少年「ヴァルエルス」と、魔族の都で育てられた人間の少女「ラクジット」という、対照的な境遇を持つ二人の主人公から一人を選び、それぞれの視点で物語を進めます。最大の特徴は、出生の秘密を知らぬまま対立する陣営に身を置く二人が、やがて運命の糸に手繰り寄せられるように交錯していくドラマチックなシナリオ構成にあります。
システム面では、TRPG(テーブルトークRPG)原作らしい自由度の高さを再現しようという試みが見られます。幼少期の行動や選択肢によって主人公の性格(情愛相、闘争相など)が変化し、それが後のイベント展開やエンディングに多大な影響を与える「性格診断システム」を搭載。また、戦闘はコマンド選択式ですが、武器や防具に「疲労度」が設定されており、手入れを怠ると戦闘中に破損してしまうというシビアなリアリティも追求されています。先行して発売された3DO版から一部演出が変更されていますが、独特の空気感とマルチエンディングの奥深さは健在です。
本作の原作は、1990年にツクダホビーから発売されたテーブルトークRPGです(ゲームデザイン:伏見健二)。「剣と魔法」の西洋ファンタジーが主流だった当時において、密林や遺跡が広がるアジア風の世界観や、重力制御能力を持つ「重力使い」などの独自設定は画期的でした。ゲーム版でもその設定は忠実に継承されており、原作ルールブックを知ることで、登場する種族や魔法の背景をより深く理解することができます。
TRPG『ブルーフォレスト物語』関連書籍
※独特のアジアンファンタジー世界を堪能できる原作ルールブックやリプレイ小説など。90年代TRPGブームの一角を担った名作です。













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