『アイルトン・セナ カートデュエル』シリーズは、F1の伝説的英雄アイルトン・セナがこよなく愛した「レーシングカート」の世界を、驚異的なこだわりで再現した本格モータースポーツ・シミュレーターです。第1作目が1996年9月13日にギャップスからPlayStationで発売され、その後『2』『スペシャル』と続く全3部作として展開。セナのレース哲学である「純粋な速さの追求」をデジタル空間に刻み込みました。
本シリーズ最大の特徴は、一般的な「カートゲーム」のイメージを覆すストイックな挙動再現にあります。アイテムによる妨害などは一切存在せず、プレイヤーに求められるのは繊細なアクセルワークと荷重移動のみ。路面の凹凸がダイレクトに伝わるような硬派な操作感は、セナが幼少期から培ったドライビングの原点を追体験させるものです。初代『カートデュエル』では、セナ本人が実写やボイスで登場し、プレイヤーのライバルとして立ちはだかる演出が話題を呼びました。
続く1997年発売の『アイルトン・セナ カートデュエル2』では、よりマニアックな領域へと進化を遂げました。タイヤの空気圧、ギア比、トレッド幅に至るまで調整可能な「セッティング機能」が搭載され、コンマ1秒を削るための試行錯誤が可能になりました。また、グラフィックの向上とともに画面分割による2人対戦も実装され、競技ツールとしての完成度を高めています。
シリーズ最終作となる『アイルトン・セナ カートデュエル スペシャル』は、1999年に発売された集大成版です。前2作で培われたノウハウを統合しつつ、より遊びやすく、かつ奥深く調整が施されました。全作品を通じて、アイルトン・セナ財団(Ayrton Senna Foundation)の公認を受けており、単なるキャラゲーの枠を超え、彼がモータースポーツに注いだ情熱と精神性を後世に伝えるデジタルアーカイブとしての側面も持っています。
本シリーズは、3度のF1ワールドチャンピオンに輝いたブラジルの英雄、アイルトン・セナを題材としています。彼はトップドライバーとなってからもオフシーズンにはカートで汗を流し、「そこには政治も金も関係ない、純粋なレースがある」と語っていました。本作は、そんな彼が愛した「モータースポーツの聖域」をゲームとして表現したものです。













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