1996年にマイナビ出版(旧・毎日コミュニケーションズ)から発売された『極 大道棋』は、将棋の詰め手筋に特化した異色のパズルゲームです。大道棋とは、江戸時代から続く路上詰将棋の伝統を指し、本作はその精神を現代に蘇らせる意欲作として登場しました。
プレイヤーは「詰むや詰まざるや」の名題に挑み、限られた手数で王手をかけていくことが目的。通常の将棋とは異なり、対戦ではなく詰将棋の解答に特化しており、論理力と読みの深さが試されます。盤面は固定され、駒の配置も独特で、まるで謎解きのような感覚で楽しめる構成です。
PlayStationの操作性を活かし、駒の選択や移動は直感的に行えるほか、ヒント機能や途中セーブも搭載。将棋初心者には難易度が高いものの、詰将棋ファンや論理パズル愛好家にはたまらない一作です。現在では中古市場で比較的安価に入手可能で、将棋文化の奥深さを体感できる貴重なソフトとして再評価されています。
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